2013年気象の会報告 ホームカミングデイ荒牧重雄先生ご講演 理科棟屋上に観測機器設置


 更新が遅くなりましたが2013年の武蔵気象の会の活動報告をいたします。
昨秋9月21日に開催されたホームカミングデイの記念講演に、気象部OBであり世界的地震学者の荒牧重雄先生(22期)が講師として登壇されました。
 会場となった中高視聴覚室には70名をこえる聴衆が集まり、近年のホームカミングデイ講演のなかでもとりわけ多いと同窓会事務局より報告がありました。
 「火山と地震・富士山の噴火」と題された講演は映像資料も使用されながらの充実した内容で瞬く間の90分でした。
 荒牧先生の機智に富み核心と本質をついたお話には、気象の会会員はもとより参加者全員が蒙を拓かれたと確信いたします。


 その後は質疑応答にうつりましたが、準備した世話人連の予想以上に会場からは積極的かつ多角的な質問があいつぎ、そのひとつひとつに誠実かつ当意即妙におこたえくださった先生のおことば、立ち居振る舞いのすべてからも学ぶことが少なくありませんでした。


 そうした感動のなかでも、今後のご希望として語られた「火星にいってみたい。あの星の地下に大きな魅力がある」というおことばからは、いまもさらなる知の高みを目指されているお志の高さにうたれました。
 最後に、雲仙普賢岳火砕流で落命されたクラフト夫妻の話題にふれられ、「火砕流という名称を発案した者として、もっと強く危険を警告すべきだった。このことは今日も悔やんでいるし、その後悔は墓場までもっていく」とおっしゃられたときに、科学者にとって、生命倫理と命のたいせつさへのSensitiityが技術や知識よりもより重要な資質であるということをあらためて強く認識いたしました。
 講演の後は中高図書館棟の大教室で全員による懇親会が開かれ、多くの同窓生が荒牧先生と歓談をされていました。






 2012年末に、中高正門にあったアメダス観測施設が環境変化のために、石神井公園北側の日銀グランド跡地に移転してから、はやくも丸1年が経過しました。
 それ以前から気温、湿度などはサッカー場わきのイモ畑におかれた機器で自動計測されていましたが、昨秋、新規に下の写真のような観測機器が理科棟屋上に設置されました。
 観測できるのは、
・風向風速・気温・湿度・日照・気圧・雨量・積雪深(レーザー式・人体検出装置付)です。これらが下部の観測装置に風向・風速は8ビットグレーコードで気温は4線式で、その他のデターは基本はRS232Cで送信され、2階の物理実験室でリアルタイムで解析さけてモニタリングとハードディスク記録が可能になっています。またネットワークカメラもつけられていて降雪や降雨の目視映像も確認できます。
 母校にお立寄りの祭には、ぜひごらんになってください。